納得して生きる ~あきみの死から~

 

昨日

 

ある方とお話する機会があった

 

 

話の内容はもちろん「あきみ」のこと

 

 

その方は

 

「わたしたちの気持ちを

 そっくりそのまま理解することは到底できない

 けれど それでも できる限りの想像をして感じながら

 聴かせていただきます

 お父さんお母さんの気持ちに沿った理解ができるよう努力します」

 

そう言ってくれた

 

 

主人もわたしもその言葉に心からの安心感を感じ

自然と話をすすめることができた

 

 

 

あきみは事故でなくなった

 

 

このことは変わりのない事実

 

これからもずっとわたしたちの心から消えることはない

 

 

当時の状況

家族ひとりひとりの心情・感情

おもい

加害者への気持ち

自身の心の在り様

・・・・・・・・

 

ひとつひとつ思い出しながら

そのときの自分を見つめなおしながら

お話した

 

「自分を自分で顧みる」

 

普段何気なくやっていること

 

けれど

 

事故当時のことを細かく思い出したり、あきみの状況を頭に思い描いたり、

自分たちの心のうごきについて詳細に思い起こす作業はかなりの辛さ・悲しみをともなう

 

あえて自ら好んでする

 

という状況はあまり多くはない

 

 

でも

 

はじめて会う人

 

わたしたちのことを知らないその人に会い

あきみとわたしたちのことを知りたい

 

そう言ってくれる人に対して

 

わたしたちができることはただひとつ

 

 

真実を話すこと

 

 

そのことは家族みな

よく理解している

 

だから

そういう人が目の前に現れたときには

わたしたち家族はひとりひとりが真剣に

その人と向き合うことを心がける

 

 

もちろん

 

「今のあきみ」とともに

 

 

わたしたちがあの日あきみを失ってから

歩んできた道のり

 

自分で自分のことを振り返る機会

 

あのときは

起こってしまったことに

ただただ驚くばかり

 

家族ひとりひとりが必死で

その日そのときを生きることを歯を食いしばって頑張る日々

 

生きることはこんなにもつらく苦しいの?

と感じる日々

 

おなかもすかない

トイレも行けない

お風呂にも入れない

 

自分の身体がしぼんで枯れていくようで

すべての生理機能があきみの死とともに休止した

 

生きている実感をすべて失ったあの瞬間から

わたしたちは今もなお生き続けている

 

いったい

どうやって生きてきたのか?

 

このことに目を向けるということは

そのときの自分を再現することに似てる

 

正直辛い

 

でも

 

自分の生きてきた軌跡

あきみへのおもい

 

それらは決して悔いるべきものではない

 

変わることのない現実を前にもがき

苦しみながら生きていた

 

しかし

 

自らが納得してそのひとつひとつを

真剣に受け止め

そのときできる精一杯の自分で取り組み

歩みを進めてきた

 

そういった自負のおもいがある

 

 

人にそれらを正確に話そうとすればするほど

それらをあらためて感じとり、体感する

 

そして

自分自身について

より多くのことに気づくことができる

 

 

あの日からわたしたちがしてきたことはいったい何だったのか?

自分自身にあらためて訊いてみた

 

・あきみの8歳8か月の人生をそのまま受け入れる覚悟をしたこと

 

・人間としてともに生きていくことはできないけれど

 「今のあきみ」とともに生きていく決心をしたこと

 

 

そうするために

自らの考えを大きくシフトさせる必要があった

 

この状況を心から納得して

生きていくために・・・

 

 

覚悟を決めてからの生活は

 

わが心の焦点を合わせるようにして日々を過ごしていた

 

そのときそのとき

沸き起こる感情に戸惑い

受け止めては手放し

自らが抱く様々な感情を嫌というほど味わい尽くした

 

時を経ていくからこそ感じる

多くのことを体感した

 

すべて「今のわたし」に必要な経験だった

 

 

それらに気づく

 

 

あきみの死を考えるとき

自身の歩みを大きく振り返る

 

そしてまたこの先も

自らの道(人生)を生きていくことをあらたに誓う

 

 

まだまだ道半ば

この先も色々あるだろう

 

心が揺れ動くことも

ときに起こるのだろう

 

 

それが「生きる」ということ

 

 

そして

何があってもできることはただひとつ

 

 

どのような状況

どのようなことに対しても

 

その時々

整えるべきは自らの「こころ」

 

 

それ以外はさほど重要ではないし

自身の心を整えることを怠ることは

計り知れない弊害を生む

 

 

向き合っても向き合わなくても

事態は変わらない

 

 

だとしたら

 

困難な時こそ

まず向き合うべくは「自分」

 

 

自身の経験から

そのことを知っただけでも

この先の人生

不安や恐怖を感じることは少なくなる

 

今なら真にそういえる

 

 

すべての人に有効か?

 

それはわからない

 

 

少なくともわたしにとっては

自分と向き合うことが

自身のこころを健全に保つことに大きく作用し

その後の自己の確立・立て直しにも有効だった

 

ということ

 

 

これらは「わたし」の振り返り

 

振り返ることができるところまで

自分のこころの歩みが進んでいることに気づけた

 

うれしい

 

 

人間は一人ひとり

 

そのときどき 自分自身に気づき

 

あらため

 

また前進する機会が与えられるのだと思う

 

 

 

今 このときに

 

わたしたちに振り返りの機会が与えられたこと

 

心より感謝しています

 

 

ありがとうございます

 

 

 

あきみの絵

ポスターに使っていただきました 感謝(人''▽`)☆

 ↓

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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