リリイとわたしたちの12日間 ~リリイの輪~

 

リリイ体調急変から4日目の朝

 

この日から日中は外で過ごすことになった

リリイとわたしたち

 

外で快適に楽しく過ごそう!

と休んでいるリリイの目の前で色々と試行錯誤

 

毎日外で何をしてるの?

 

とご近所の方々が気にかけてくださる

 

パラソルやサンシェイドを貸していただいたり

お菓子や飲み物 冷たいものなど

差し入れをいただいたりした

 

リリイとわたしたちの外でのひとときには

いつのまにか

 

・散歩の足をとめて犬と一緒に声をかけてくれる人

・「リリイちゃんえらいね 頑張ってるね」と声をかけてくれる人

・毎日のようにリリイの顔を見に来てくれる人

・リリイとしばらく過ごしてくれる人

・リリイの様子を見守ってくれる人

・楽しい話をたくさんしていってくれる人

・うんちとおしっこをそばで応援してくれる人

 

などなど

多くの人が関わってくれていることに気づいた

 

日中 つらいながらも横たわって

行き交う人の様子になんとなく意識を向けながら過ごすリリイ

 

そのまわりには多くの人の存在があり

その数は日増しに増えていくのを感じていた

 

外で何をしているわけでもなかったけれど

 

朝あきみ父の開くパラソルが

「リリイスペース今日もやってます!」の合図となり

 

ただ「生きる」ことをしているリリイのそばに

人々の持つ あたたかい心が添えられていった

 

様々な人が関わってくれるおかげで

わが家のリリイスペースは

日を追うごとに

なんとも居心地のよい空間と化していった

 

リリイといえば・・・

たくさんの人とのふれあいを楽しみ

その時間を慈しんでいるようにもみえるし

犬目線で人間観察をしているかのようにも感じる

 

身体がつらく生きるのがやっとのリリイ

 

そのリリイが自ら外で過ごすことを希望したのには

何らかの理由があるのだろう

 

リリイスペースに足を運んでくれる人の顔は

ひとことふたこと言葉を交わしていくうちに

やさしくおだやかになっていく

 

目には見えないけれど

リリイと何かやりとりしているのかもしれない

 

わたしは訪れる人の様子とともに

穏やかで美しいリリイの表情

その澄んだ瞳に魅せられていたような気がする

 

往来する人々とのやりとり

そこにはリリイを囲む

『リリイの輪』ができていた

 

多くの人と共有することができる

やさしく穏やかな時間は

リリイとわたしたちの心の栄養となっていった

 

 

 

ん?みてるの?

 

ちょっと気分いい♪

 

なんとか立てるけど 足痛いな

 

 

手伝って・・

 

後ろ足が力入らない・・

 

後ろ足が・・

 

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